森義久全国連会長 年頭挨拶(R6.1.1)
2024年1月4日
新年明けましておめでとうございます。令和六年の新春を迎えるにあたり、謹んでお慶び申し上げます。
旧年は、約三年あまり続いた新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い、経済の正常化が進み、観光業等を中心として、景気の緩やかな回復が進みました。
一方、続く円安進行、エネルギー・輸入物価の高騰、人手不足、過去最大の最低賃金の引き上げなど、地域の中小企業・小規模事業者にとっては、売上は上がっても利益を出すことが厳しい情勢が続き、加えて新たに始まったインボイス制度への対応など、環境変化に追われる一年となりました。
こうした中、昨年十一月に開催した第六十三回商工会全国大会では、全国各地から約二,八〇〇名の商工会関係の皆様にご参集いただき、数多くのご来賓のもと、「我が国経済の根幹をなす中小企業・小規模事業者を支援する大型経済対策の実施」や「中小企業・小規模事業者を支援する商工会の体制強化」など、五項目について満場一致で決議しました。
この度の決議項目を実現し、目まぐるしく変化する時代に対応するべく、商工会組織を挙げて、きめ細やかな伴走型の支援に全力を注いでまいります。
新たな年も、始まったばかりの電子帳簿保存法への対応、デジタル社会や脱炭素化社会への転換、深刻な人手不足に対する省力化対策、円安によるインバウンド需要への対応並びに海外展開へのチャレンジ、事業承継の更なる加速化など、地域で頑張る中小企業・小規模事業者を取り巻く経済情勢には多くの課題が残されております。
引き続き、中小企業・小規模事業者の声を国等に届け、商工会として、皆様の実状に応じたきめ細かな支援を実行する体制を構築し、事業を推進していく所存であります。
人口減少・少子高齢化によって、地域の経済・生活の不安定さが高まる中で、社会課題を解決していくためには、地域の中小企業・小規模事業者の連帯による地方創生が不可欠となります。
地域に根差した唯一の経済団体として、その役割を発揮するとともに「会員あっての商工会」であることを改めて認識したうえで、私も全国商工会連合会会長としての責務を果たすべく邁進いたしますので、引き続き皆様のご支援・ご協力をお願い申し上げます。
終わりに、全国の商工会員の皆様並びに関係各位にとりまして、本年が、明るい一年となりますよう心よりご祈念申し上げます。
令和六年 元旦
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